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No.16
腸内環境を正常化する乳酸菌のスゴイ働き


    悪玉菌は乳酸菌が大嫌い!
悪玉菌が乳酸菌を嫌うワケ

 腸内細菌の構成が「悪玉菌優勢」になると、私たちの健康に重大な影響を及ぼしますが、この善玉菌と悪玉菌の比率は、食生活によっても大幅に変えることができます。つまり、食事に注意を払うことで腸内を「善玉菌優勢」に保ち、健康維持に役立てることもできるのです。
 そこで登場するのが、善玉菌の代表格である乳酸菌。乳酸菌は、食物繊維や糖を分解して、エネルギーを得ています。その際に作られる乳酸や酢酸は、腸内を酸性にします。大腸菌など多くの悪玉菌は、この酸性の腸内環境が大の苦手。乳酸菌によって腸内の酸性度が高まると、悪玉菌やウイルスを減少させることができるのです。しかも、酸は腸を刺激するので、便秘の予防にもなるのです。
 健康に有益な乳酸菌を増やすためには、そのエサとなるオリゴ糖・食物繊維を積極的に摂り、乳酸菌の仲間をとることが大切なのです。


    元気なカラダをつくる
乳酸菌の7つの働き


    ビフィズス菌じゃなぜダメなの?
胃で死なずに腸に届くラクリス菌

 腸内環境を正常化し、私たちの健康に大きく貢献してくれる乳酸菌ですが、実は、その種類によっては、いくら食べても肝心の腸まで生き長らえることができないモノもあるのです。その代表格がヨーグルトなどに含まれる「ビフィズス菌」。「え〜っ、いつも食べてたのに〜」と、ショックを受ける方もいるでしょうが、残念ながらこれが事実。乳酸菌は贅沢な菌で、高温、乾燥、酸に弱く、環境が悪いとすぐに死滅してしまうデリケートな菌なのです。
 腸までキチンと届く乳酸桿菌としては、有胞子乳酸菌「ラクリス菌」があります。この菌は、一定の条件下で、熱、乾燥、酸にもまけないタフな乳酸菌として注目を集めています。また、そのデリケートさから、生きたまま食品に利用することが難しいビフィズス菌とは対照的に、腸内や適温の牛乳などで発芽して活発に増殖することから、食品としてもとても安定しているのが特徴です。



    腸内で悪玉菌と活発に戦う!
腸管中で増殖するラクリス菌

 熱、乾燥、酸などに負けずに腸管(十二指腸・回腸・直腸)にまで達したラクリス菌は、そこで活発な生活細胞となり、繁殖・定着をして活躍します。乳酸生成率は90%以上。その速度は比較的緩やかですが、常在菌であるビフィズス菌をはじめとする乳酸菌が増殖し易い環境を整えてくれるのです。また、1g中に50億個以上と、菌数が多いのもラクリス菌の特徴。一食分当たりラクリス菌をおよそ5000万個の割合で加える場合にも、わずか10mgというごく微量ですむのです。

 

 

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