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食物センイはこんなに減っていた! |
食物センイ不足はゆっくりカラダを蝕んでいる |
27g(昭和22年)が15g(現在)に―。この数字は、私たち日本人が摂取している食物センイ量の変化を表したものです。わずか50年で12g、約4割も食物センイを摂らなくなってしまったのです。現代人は、どうしても肉や魚など動物性の食品ばかりを食べがちで、反対に、野菜、海草、果物などを食べる量が減り、さらに主食である米やパンなども摂りづらくなっているのです。
食物センイは、長い間何の役にもたたないと誤った解釈がされてきました。しかし、現在では、厚生省が1日20〜25gの食物センイを摂るように定めるなど、五大栄養素(糖質・たんぱく質・脂質・ビタミン・ミネラル)と並ぶ第六の栄養素として注目されています。また、長年にわたって食物センイ不足を続けると、糖尿病(7年後)、心臓病(9年後)、結腸ガン・乳ガン(20年後)などを発症すると指摘する研究者もいます。
悪玉コレステロールの抑制と抗血栓作用 (動脈硬化の防止、心筋梗塞・狭心症の改善)
血圧降下作用 (高血圧の予防・改善)
脂質排出作用 (肥満の予防・改善)
マクロファージの活性化 (ガン予防、ガン転移抑制)
腸内有用菌の活性 (ビフィズス菌成育促進作用)
抗アレルギー作用 (ゼンソク・発作等の軽減)
重金属の排出 (肝機能の改善)
細胞の活性化 (皮膚の老化防止、美容効果)
血糖値の調整 (糖尿病予防・改善)
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注目の特定保健用食品 |
コレステロールの吸収を抑制するキトサン |
カニやエビの殻には、キチンといわれる食物繊維があります。このキチンをさらに化学処理したものがキトサンです。最近は、医療分野や食品分野での研究が進み、数々のすばらしい効果が認められ、最後の生物資源として大いに期待されています。
なかでも注目されているのが、キトサンの悪玉コレステロールを排除し、高血圧、動脈硬化を予防する効果。これは、「コレステロールの吸収をしにくくする」として、厚生省の特定保健用食品にも認定されています。また、細胞や免疫機能を活性化し、腸内有用菌を増やすなどの健康効果も分かっています。
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食物センイはカラダの中で何をしている? |
腸で働く、キトサンの生理作用の秘密 |
キトサンは私たちのカラダの中で、どのような働きをして、健康に役立っているのでしょうか? キトサンの作用には、物理化学的なものと生物学的なものがあります。物理化学的作用とは、古くからよく知られていた、センイが水に溶けると水を吸着してどんどん膨れ上がったり、粘度が高くなったり、イオン交換反応でさまざまな物質と結合したりするゲル作用です。
一方、生物学的なものでは、キトサンが小腸を通り抜け大腸に行くと、腸内細菌の中の善玉菌が増え、腐敗菌が減ってくることや、水溶性のビタミンB群を生産、消化器官の細胞分裂も促進する、などが知られています。摂り過ぎたコレステロールを大腸の中で吸収されにくいコレステロールに変換したり、ガスをつくったりというキトサンの作用は、「コレステロール調整剤」という別名が付けられるほど優れた働きなのです。
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